ブログ、始めます
ようこそ、このページへ。
書籍編集者の小鮒由起子です。
編集の仕事を垣間見られるようなことを織り込みながら、書いてみたいな――と思い、ブログを始めることにしました。
どうぞよろしくお願いします。
先日アップした2021年のご挨拶の中に、「1冊の本に関わるチームには、著者の他に、イラストレーターやカメラマン、ブックデザイナー、校閲者、印刷所のあらゆる工程に関わる方々、本によっては監修者もいます。販売や宣伝の担当者、流通取次の方、書店さんもいます」と記しましたが、自分の仕事の「編集者」が抜けていました。
そう、編集って自分でも忘れるくらい、見えない仕事なんですよね。
うちの母などは私がこの仕事に就いてから今に至るまで「原稿を書くのでなく、絵を描くのでもなく、いったいあなたは何をやっているの?」と言い続けています。
なるほど。とてもわかりにくい仕事だということが、はい、私もよ~くわかる。
「編集」を訓読みにして、「集めて編む」と言うと少し想像し易いでしょうか。
本は「物」なので、イメージを実物にしていく仕事ともいえます。
ですから物を作るということにおける編集作業は、手仕事的なものでもあります。
チームのそれぞれの専門職の方たちの仕事によって、目に見えないイメージだったものが、手ざわりのある「物」に転じていく。そんなすべての工程の、技と思いも集めて編む、と言えるかも知れません。
ますますわからなくなった?
かもしれないですが、1回目はこれでアップします。
カレンダーを見たら、本日は友引なので!
本の最後のページにある発行元やらクレジット明記やら問い合わせ先やら・・・の記載を奥付(おくづけ)といいます。そこには「発行日」とありますが、これ、実はかなりテキトウです。
書店に並ぶ日は「発売日」で、発行日とは違うんです。そしてその前に印刷・製本を終えて一足先に出版社に見本が届くのが「出来(しゅったい)日」といって、だいたい発売日の2、3日前。見本はそれをすぐに著者にお届けします。
たぶん著者の方も発売日の日付けは注目していないと思います。が、これ、私が最初に仕事をさせていただいた編集部では、編集長が必ず大安の日にしていました。三つ子の魂ではないけれど、私もそれを今も引きずっています。
奥付の原稿を作るのは編集者の仕事です。編集者はそんなことをコソコソやっています。